6 端部丸め処理
第1章でも述べたが、手作業(現尺現図)での丸め作業は、フェアリングの最終段階にも関わらず、一番やっかいな作業である。楕円をかけることが船型的に無理のないことはわかっていても、手作業で行うとなれば面倒である。
Autoshipシステムでは、楕円処理は、割と簡単にできる。どちらかと言えば正円をかける方が楕円に比べると手間が掛かる。
この章では、船首部(STEM・FASHTION)の丸め処理の基準となるR止まりの決め方について、手順・注意点を説明する。船尾については、応用できる部分もあるが、形状が一定でないので本書では割愛させていただく。
6.1
STEM BOX LINEでのフェアリングが完成したら、平・側・正面のライン情報を、AutoCAD(その他汎用CAD)に取り込み、R止まりの位置を決める。併せて1/10または1/20でプロッター作画したものを用意しておけば、検討するのに便利である。
R止まりの決め方には、次の2通りの方法がある。
?@WATER LINE(W.L)断面で決める方法
?Aノーマル断面で決める方法
一般的には?@?Aを併用しており、(図6.1)に示す様に、L.W.L.(満載喫水線)付近を境に上は?@、下は?Aの方法でいずれも、正円で処理されている。
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